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3月 08, 2021

Industrial Radio Lab(IRL)Dresdenとローデ・シュワルツがインダストリー4.0に向けたワイヤレス技術 で協力へ

ローデ・シュワルツは、高性能ネットワーク・スキャナをIRL Dresden〔独ドレスデンにある産業用無線通 信の研究所〕に提供し、産業での利用に向けて、信頼性が高く弾力性の高いワイヤレス技術を探求します。 このネットワーク・スキャナはテスト機器として、リアルタイムな拡散スペクトラムや干渉モニタリングに 利用されています。

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ローデ・シュワルツのテスト機器は、リアルタイムな拡散スペクトラムや干渉モニタリングに 利用されています。

移動式ロボットや無人搬送車といったインダストリー4.0時代のユースケースを実現するための産業用ネットワーク展開においては、高い可用性や信頼性に加えて、多くの場合に低遅延な通信を保証することが必須となります。これに対し、3GPPリリース16で仕様化された最新の高度化機能を含む5G NR技術なら、高信頼・低遅延通信(URLLC:Ultra-Reliable and Low Latency Communication)が可能であるうえ、プライベートなキャンパス・ネットワークの設置にも理想的です。しかしながら、どのようなワイヤレス・システムを用いるにしても、その通信リンクは運用する周波数帯での干渉リスクをはらんでいます。

こうした状況を踏まえ、Industrial Radio Lab(IRL)Dresdenでは、産業用の無線システムの研究および試験に特化した取組みを行っています。その取組みの一環として、同研究所とローデ・シュワルツが協力することになりました。ローデ・シュワルツは、フィールドのネットワーク性能の調査で簡単に使えるポータブルなテスト機器を含め、5G NRの試験ソリューションで業界をリードしています。そのローデ・シュワルツから、リアルタイムな拡散スペクトラムや干渉モニタリングに向けて、高性能なネットワーク・スキャナをIRL Dresdenに提供しました。これを応用することで、研究者は近在の周波数帯を確保して信頼性の高いワイヤレス接続を実現するために、干渉をどのように検出して位置を特定するか、またその干渉をいかに防ぐかに関する重要なデータを収集できます。

IRL Dresdenは、Industrial Radio Lab Germany(IRLG)が各地に構える研究所の一つであり、産業分野における現在および将来のワイヤレス技術の研究開発に取り組んでいます。IRLGは革新的技術を開発して企業を支援するほか、経済界の協賛社や政界との協調をはかりながら、デジタル社会の実現に向けた技術知見の移転を図っています。その研究拠点の一つIRL Dresdenでは、特に干渉の検出・位置同定と緩和に重点を置き、時間とともに変化するチャネルや協調的な周波数スペクトラムのリアルタイム測定を通じて、ネットワークの弾力性の向上を推進しています。

IRL DresdenのプロジェクトリーダーDr. Norman Franchi氏は次のように説明しています。「予測可能な電波障害はもとより予測不能な障害に対応でき、適切な自己最適化や自己回復を行えるメカニズムは、いまだ十分に確立されているとは言えません。リアルタイム測定やAIによる分析に基づいて、意図しない自己干渉のほか、ジャミングなどの意図的な妨害を、自動的かつ高い信頼性で検出・位置同定して防止することは、いっそう重要となっており、難しい課題でもあります。とりわけダイナミックな産業現場でのユースケースや通信シナリオにとっては、まさに挑戦であると言えます。今回の協力の目標は、測定センサやネットワークに関する仕様を分析・評価するとともに、リアルタイムな性能が実現しているかどうかを判断することです」。

一方、ローデ・シュワルツでモバイル・ネットワークのテストを担当する副社長のAnne Stephanは次のように話します。「産業用キャンパス・ネットワークの設置・運用は、プライベートな周波数帯をベースにするか、あるいは通信事業者のネットワークをスライシングして用意するかに関わらず、一般的には要求の厳しいユースケースや通信シナリオを提起することになります。そこで、IRL Dresdenのようなトップレベルの研究機関と協力することで、企業として基礎研究を支援するとういう意義に加え、当社の最新モバイル・ネットワークの試験ソリューションをインダストリー4.0に応用するうえで直接使える知見を獲得できます」。

ローデ・シュワルツのスマート工場向け試験ソリューションについて、詳しくはhttps://www.rohde-schwarz.com/mnt/smart-factoryをご覧ください。

Industrial Radio Lab Germany(IRLG)について

IRLGは、産業分野におけるワイヤレス技術と応用について、すぐ実現可能な技術と将来を見据えた技術の研究開発に取り組んでいます。この研究所では、革新的技術の創出を推進するとともに、企業の研究を支援しながら、経済界や政界の有力者と協力してデジタル社会に向けた技術移転に努めています。研究や基礎開発を行う4つの研究所で構成され、地域的なネットワークを通じて、中小企業との連携も図っています。そうした各地の研究拠点は、提携パートナーとの共同研究にリソースを提供することで、ワイヤレスな産業通信をもとにした実証的な製品開発を各企業が行えるようにしています。加えて、それぞれの研究拠点は、主眼とする独自の研究目標も設定しています。IRLGは、特定の利益追求に縛られることなく、協力企業の関心に合わせて独立に運営されていることも明確に述べておきたいと思います。

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