Tokyo 12月 16, 2021
ローデ・シュワルツの新しいR&S QAR50は、製造プロセスにおけるレドームやバンパの計測に最適なソリュー ションです。
先進運転支援システムの機能にはレーダー・センサが欠かせません。そうしたセンサは通常、設計上の理由からバンパやエンブレムの内側に設けられます。これまでのR&S QARによる実績として、レドームの品質は被試験コンポーネントの透過損失と反射率、均質性に大きく依存することが示されています。
このR&S QARと新しいR&S QAR50は、従来の離散的な単一点測定に比べて多数の利点があるマイクロ波イメージングを利用しています。特に生産プロセスでは、簡単で信頼性できる運用と短いサイクルタイムが極めて重要になります。そこでR&S QAR50にはユーザーフレンドリなインターフェースを採用して、RFに詳しい知識がないユーザーでも車載レーダー用周波数帯での測定が容易に行えるようにしました。また多数の最適化を施し、測定時間が5秒以内に収めまるようにして、生産プロセスにおけるサイクルタイムの大幅な短縮を可能としています。
マイクロ波イメージング手法では、被試験コンポーネントが適切な位置にあるかどうかについても情報が得られます。単一点測定では、特定の点での反射に対する周波数応答が得られるに過ぎませんが、R&S QARテスタでは反射の空間分布が分かります。反射が最大となる点を見つけ出すことで、コンポーネントの位置情報が得られるのです。また、この方法では、測定結果に影響を与えることなく、送信アンテナと受信アンテナを大きく離して配置できるため、R&S QAR50における被試験コンポーネント取付け/取外しのためのスペースは格段に広くなっています。アンテナ・クラスタの間には高さ約100 cmのクリアランスがあり、コンポーネントの位置決めに要する面倒な機械面での工夫が最小限で済みます。つまり、ロボットによる位置決めや搬送装置が不要になり、労働安全の確保に必要なエンクロージャも大幅に小さくできます。
またソフトウェアにはモジュール・コンセプトを採用しているため、優れた費用効果のもと、各自動車メーカーに固有の仕様にR&S QAR50を適応させることができます。ソフトウェアの構成にもよりますが、透過損失や透過位相、均質性、反射率について完全な限界試験を周波数領域と空間領域で実行可能です。すべてのソフトウェア・オプションは後から追加購入できますので、今後の展開を見据えながら長期的にR&S QAR50をご利用いただけます。
生産プロセスにおけるレドームおよびバンパの測定に対応したR&S QAR50は、今すくローデ・シュワルツから購入いただけます。
ローデ・シュワルツについて
ローデ・シュワルツは、電子計測、技術システム、ネットワークおよびサイバーセキュリティの各部門を通じ、より安全に“つながる”社会の実現に向けて努力を重ねています。グローバルな技術指向のグループとして、90年にわたって先端技術の開発を続け技術の限界を押し広げてきました。当社の最新製品やソリューションは、産業界や規制当局および行政機関のお客様がデジタル技術の主権を得るためのお力添えをしています。ドイツ・ミュンヘンを拠点としたプライベートな独立企業であり、長期的かつ持続的な経営を行える体制を構築しています。ローデ・シュワルツは、2022/2023会計年度（昨年7月から本年6月まで）には27.8億ユーロの純収益を上げました。また、2023年6月30日現在、ローデ・シュワルツでは約13,800名の従業員が全世界で活躍しています。
R&S®およびCERTIUM®は、Rohde & Schwarz GmbH & Co. KGの登録商標です。