Tokyo 8月 02, 2021

ローデ・シュワルツが、次世代無線機器の研究開発や生産に向けた新テスト・プラットフォームR&S CMP180 を公開

Mobile World Congress（MWC）において、ローデ・シュワルツは新しいR&S CMP180無線通信テスト・プラットフォームの限定先行紹介を行いました。このワン・ボックス型テスタは、最大16個のデバイスの並行テストに対応しています。セルラー系と非セルラー系のマルチシグナル対応のマルチテクノロジー仕様を満たしており、量産現場にも最適です。特にバルセロナのMWCでは、ローデ・シュワルツから、このR&S CMP180を用いたWi-Fi 6E/Wi-Fi 7テストをデモ紹介しました。

ローデ・シュワルツの新しいR&S CMP180無線通信テスト・プラットフォームは、複数のデバイスにもMIMO伝送モードにも対応し、多数の並列信号を処理できるように設計されており、最高8 GHzという周波数の最大測定速度を備えています。アナライザと信号発生器を1台にまとめたワン・ボック型ステスタとして、Wi-Fi6EやWi-Fi 7のほか、5G NRのFR1周波数帯の無線通信規格に加え、従来の通信技術も幅広くカバーしています。ローデ・シュワルツは、2021年後半にフル機能での発売を予定していますが、MWC21ではこの新テスト・プラットフォームを用いてWi-Fi 6E/Wi-Fi 7のテストを実演しながら、特別に先行紹介しました。

ただし、R&S CMP180は単なる高速・量産向けテスタではありません。その優れたRFパラメータと高い出力パワーにより、テスト担当エンジニアは、技術的な検証テストからまさに生産にいたるまで、開発の全段階を通じて同機器を活用できます。また被試験デバイスとR&S CMP180の両者がすでに分かっている場合は、事前にテスト・ルーチンを定義して高速なノンシグナリング試験方法を実現でき、テスト実行中にデバイスとテスタ間の通信を対話的に行う必要はありません。ローデ・シュワルツでは、チップセットやデバイスのメーカーと緊密に協力して、スクリプト化したテスト・ルーチンも開発しています。R&S CMP180は、ベクトル信号発生器とベクトル・スペクトラム・アナライザの両方を備えているため、このテスタによって、ルーチンで定義された通りに試験用信号シーケンスを生成して、被試験デバイスに送り、その結果を解析することができます。

新しいR&S CMP180の投入により、ローデ・シュワルツはワン・ボックス型テスタの製品ラインナップを拡大し、最大8 GHzの周波数域への対応を実現するとともに、最高500 MHzという今後想定されるすべての信号帯域幅をサポートします。そのため同テスタには、非常に優れたRF性能を備え、将来性にわたって活用できるハードウェアも採用しました。その2つの独立したRFチャネルと16のRFポートは、複数のデバイスの並列テストのほか、MIMOの伝送方式や技術もサポートしています。

ローデ・シュワルツは、バルセロナの展示会場Fira Gran Viaで開催のMobile World Congress 2021ホール3・小間番号3K30において、新しいR&S CMP180を実演公開しました。WebサイトRohde & Schwarz Signalsからもオンラインでご覧いただけます。詳しくは、www.rohde-schwarz.com/signals および www.rohde-schwarz.com/mwcをご確認ください。

ローデ・シュワルツについて

ローデ・シュワルツは、電子計測、技術システム、ネットワークおよびサイバーセキュリティの各部門を通じ、より安全に“つながる”社会の実現に向けて努力を重ねています。グローバルな技術指向のグループとして、90年にわたって先端技術の開発を続け技術の限界を押し広げてきました。当社の最新製品やソリューションは、産業界や規制当局および行政機関のお客様がデジタル技術の主権を得るためのお力添えをしています。ドイツ・ミュンヘンを拠点としたプライベートな独立企業であり、長期的かつ持続的な経営を行える体制を構築しています。ローデ・シュワルツは、2022/2023会計年度（昨年7月から本年6月まで）には27.8億ユーロの純収益を上げました。また、2023年6月30日現在、ローデ・シュワルツでは約13,800名の従業員が全世界で活躍しています。

R&S®およびCERTIUM®は、Rohde & Schwarz GmbH & Co. KGの登録商標です。