1. 測定器のリモート制御の基本

過去数十年の間に、生産性の向上のおかげで、私たちの生活の質は大幅に高まりました。より多くのものを、より少ないリソースを使って、より短い時間で生産できるようになったことで、労働の価値が上がり、労働の成果の価格は下がりました。生産性の向上に寄与した要因の1つは自動化です。

電子計測分野の自動化はきわめて幅広く導入されており、現在では最新型の測定器のほぼすべてがリモート制御可能です。ローデ・シュワルツは、さまざまな種類の高性能の接続オプションを測定器に組み込むために、多くのリソースを投じています。当社の測定器の中には、画面すら備えていないものが多数あります。これは、その主な用途が、自動テストセットアップでのリモート制御動作だからです。

測定作業を自動化する主な利点:

  • 自動化は時間の節約に役立ちます。リモート制御アプリケーションの開発に時間を投資すれば、同じ測定作業の繰り返しにかかる時間を大幅に短縮できます。
  • 測定器を遠距離から操作できます。例としては、恒温槽や電波暗室の中にあるDUT(被試験デバイス)のテストが挙げられます。
  • 測定の再現性が高まります。測定作業は常に定義された手順で行われます。デバッグが適切に行われていれば、常に再現性のある結果が得られます。これはテストの信頼度向上に役立ちます。
  • 自動化されたシステムは拡張が容易です。正しく構成されていれば、より多くのDUTに対して同じ測定を行うことができます。例えば、4チャネルのオシロスコープを使えば、4台のDUTをテストできます。もっと多くのDUTを接続する必要がある場合は、自動スイッチングユニットが使用できます。
  • テスト結果のプロトコル化。多くのプログラミング環境では、テスト結果のレポート作成や処理にすぐに利用できるツールボックスが用意されています。
  • 自動化によって大量のルーチン作業をなくすことで、プロジェクトの創造的な部分に集中できます。

自動化された作業の実行に使用される機器は、自動テスト機器(ATE)と呼ばれます。これは以下の要素から構成されます。

  • コントローラー。これは通常、PC、ノートパソコン、または産業用コンピューターです。
  • リモート制御操作に対応した1台または複数の測定機器。
  • コントローラーと測定機器の間の物理的な通信インタフェース。
  • 制御コンピューター上で動作するリモート制御ソフトウェア。
  • 被試験デバイス(DUT)。
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以下のリモート制御レイヤーモデル内のリンクから、詳細な説明の章に進むことができます。

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