無線IoTデバイスは長期間にわたって動作し、どこに設置されるかわかりません。新しいアプリケーションでは、これらのデバイスがきわめて困難なRF環境で用いられる可能性があります。例えば、地下に設置されるスマートメータは、困難なカバレージ条件に対応する必要があります。また、ネットワークに接続されるネズミ取りや駐車場センサは、きわめて堅牢で防水性を持つ必要がありますが、これはRFデザイン全体にとって困難な課題です。IoTデバイスの無線接続のパフォーマンスは、IoTアプリケーションの成功にとって重要な要因であり、細部への注意と、多くの時間や手間を必要とします。
高度なカバレージ要件にはスマートなテストが必要
さまざまな使いやすい開発プラットフォームのおかげで、無線IoTデバイスのプロトタイプを作成して概念実証を実施するのは簡単です。ただし、RFデザインには特別な注意が必要です。これは、カスタマイズされたアンテナデザインには、ハウジングやその他のデザインまたはコストに関する制約が伴うからです。RFデザインやシミュレーションツールに関する豊富な経験は助けになりますが、最終的には、適切なテストセットアップを使用して実環境下でデザインを検証することが必要です。
IoTテストの課題
IoTデバイスの測定は、一般的に、接続モードでのRFパワー、スペクトラム、レシーバー感度測定から始まります。IoTデバイスのアンテナ性能を検証するためには、Sパラメータ測定が行われます。その後、最終デザインの全放射電力（TRP）および全等方感度（TIS）の無線測定が推奨されます。アプリケーションによっては、特定のフェージング条件で測定を行ったり、NB-IoTやLTE-Mで用いられるようなカバレージ拡張技術を適用したりすることが必要な場合もあります。
