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Tokyo 2月 09, 2022

ローデ・シュワルツの車載Ethernet試験ソリューションがRealtek社の自動車産業市場への参入を後押し

試験・計測における世界的リーディング企業であるローデ・シュワルツは、ネットワークおよびマルチメディア用ICにおける世界有数のファブレス設計企業の一つRealtek社の車載チップセット開発チームと連携して、 OPEN Allianceの現行規格に加え、将来の規格についても確実に準拠できるように取り組んでいます。

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R&S RTO2044デジタル・オシロスコープは高性能なうえ、測定も簡単に行えることが研究開発エンジニアか ら高く評価されています。

先進運転支援システム(ADAS)や高度なインフォテインメント・アプリケーションを開発するには、その機能に必要なさらに高いデータ速度をサポートできる車載通信の進化が欠かせません。とりわけ車載Ethernetは、現在すでに10 Gbpsをサポートするなど将来性の高い技術であることから、車載通信の重要な要素であると位置付けられます。しかしながら、まず何より、業界団体OPEN Allianceが規定する厳格な車載Ethernet仕様を満たしていることを実証しなければなりません。Realtek社は長く、通信ネットワークやコンピュータ周辺機器の開発のほか、マルチメディア用ICの設計に特化して取り組んできました。新製品の市場投入前には製品の検証を行う必要がありますが、こうした場面でローデ・シュワルツの高性能なテスト機器やフィクスチャは、各規格への準拠を検証するのに必要な高い機能をご提供しています。

「R&S RTO2044オシロスコープとR&S ZNBベクトル・ネットワーク・アナライザは高性能なうえ、測定も簡単に行えることが研究開発エンジニアから高く評価されています。たとえばOPEN Allianceが認定した車載Ethernet研究機関のUNH-IOL(ニューハンプシャー大学インターオペラビリティ・ラボラトリ)において、この2つの機器がリファレンスとして利用されている事実からも、評価の高さがわかります」と、Realtek社の副社長で広報担当のYee-Wei Huang氏は説明しています。

そのRealtek社は、OPEN Alliance(OA)TC10のウェイクアップ/スリープ機能に対応したRTL9010(1000BASE-T1 PHY)チップセットをもとにOA TC12関連市場に参入しました。RTL9010は、業界初となるAEC-Q100グレード1のチップセットであり、世界中でもごくわずかしか例のない製品の一つです。材料費が抑えられるうえ、内蔵のスイッチング・レギュレータによる大幅な省電力化によって、400 mWと低い消費電力を実現しています。さらに12 V/24 V VBATによる電源にも対応しています。

OPEN Allianceが規定するMDIモード変換の厳格な仕様から、研究開発エンジニアにとり、まずはテスト・フィクスチャの設計が測定上の最も大きな課題となります。そこで ローデ・シュワルツでは、試験対象物のフィクスチャ用にSMA互換のコネクタを初めて開発しました。そのため、開発者は問題克服に要するリードタイムを大幅に短縮できます。またR&S RTO2044オシロスコープは高速なリアルタイムFFT機能を備えていますので、別途スペクトラム・アナライザを用意しなくても、OA TC1(IEEE 802.3bw 100BASE-T1)およびOA TC12(IEEE 802.3bp 1000BASE-T1)のTest 97.1.4仕様にもとづくトランスミッタのパワー・スペクトル密度(PSD)テストをオシロスコープだけで簡単に実施できます。さらにR&S RTO2044は任意波形発生器も内蔵しており、ノイズ源を必要とするTest 97.1.2の送信歪みテストにも対応しています。OA TC12のテストはOATC9のMDIテスト・ヘッドの環境試験を標準化したものですが、卓越したダイナミックレンジと無類の高精度さを備えたR&S ZNBベクトル・ネットワーク・アナライザなら、UTPケーブルの縦方向変換損と縦方向伝達変換損が-61 dB(周波数10 M~80 MHz)というOA TC9の厳格なテスト要件にも応えられます。

Realtek社とローデ・シュワルツは、OPEN Allianceが定めるTC1およびTC12規格を満たす製品開発のために共同でリソースを投じてきました。さらに、現在OPEN Allianceが策定作業を進めている規格・仕様として高い期待を集めるTC15(MultiGBASE-T1)の市場に向けても積極的にリソースを振り向けています。こうした連携を通じて、Realtek社とローデ・シュワルツは車載Ethernet発展に先んじて取り組んでいます。

ローデ・シュワルツについて

ローデ・シュワルツは、電子計測、技術システム、ネットワークおよびサイバーセキュリティの各部門を通じ、より安全に“つながる”社会の実現に向けて努力を重ねています。グローバルな技術指向のグループとして、90年にわたって先端技術の開発を続け技術の限界を押し広げてきました。当社の最新製品やソリューションは、産業界や規制当局および行政機関のお客様がデジタル技術の主権を得るためのお力添えをしています。ドイツ・ミュンヘンを拠点としたプライベートな独立企業であり、長期的かつ持続的な経営を行える体制を構築しています。ローデ・シュワルツは、2022/2023会計年度(昨年7月から本年6月まで)には27.8億ユーロの純収益を上げました。また、2023年6月30日現在、ローデ・シュワルツでは約13,800名の従業員が全世界で活躍しています。

R&S®およびCERTIUM®は、Rohde & Schwarz GmbH & Co. KGの登録商標です。

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