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Tokyo 7月 19, 2021

ローデ・シュワルツがバルセロナでのMWC21において、5G NRデバイス試験の難しい課題に対応した総合的ソ リューションを紹介

モバイル端末メーカーとって、5G NRは新たな複雑さとなって、開発プロセスに大きな影響を与えます。ミ リ波帯で動作するアンテナ・アレイを備えた最新のRFインターフェースのために、試験設備や試験方法がいっ そう困難なものとなりつつあるのです。2021年に再びバルセロナに帰ってきたMobile World Congressでは、 ローデ・シュワルツから、モバイル端末の試験に向けたラインナップのなかで特に注目のソリューションを 紹介しました。そのラインナップは、5G NRデバイス設計の初期段階から、デバイス製造のための承認取得 までをカバーしています。

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ローデ・シュワルツは、モバイル機器の試験に向け、その全段階に対応した総合的なライン ナップをご用意しています。

Mobile World Congress 2021(MWC21)でのローデ・シュワルツによるご紹介の中心は、「5Gの実現と発展」 に関する試験ソリューションです。とりわけモバイル端末のテストには、ローデ・シュワルツから、業界トッ プレベルのイベントとして以下のような注目ソリューションを紹介しました。

高スループットなeMBBエンド・ツー・エンド試験

かつてないほど高いエンドユーザーのデータ通信速度とシステムの処理能力をサポートする5G NRでは、高 速大容量(enhanced mobile broadband:eMBB)がユースケースの核心にあり、モバイル端末にはいっそう 多くのインターネット・ベースのサービスやアプリケーションが盛り込まれることになります。そこ でMWC21において、ローデ・シュワルツはVIAVI Solutions社とともにR&S CMX500広帯域無線通信テスタ とTM500ネットワーク・テスタを用いて、初めてながら異例の7.5 Gbpsという高いデータ通信速度で5G SA (スタンドアローン)方式の5G NR eMBBのエンド・ツー・エンドな試験シナリオをデモ紹介しました。この デモは、最高10 Gbpsという来るべきデータ通信速度への展開に道を拓くものです。今回のセットアップで は上記の機器により、FR1の1チャネルとFR2の7チャネルをコンポーネント・キャリアとした8チャネルのダ ウンリンク・キャリアをNRデュアル接続のもと束ね、その全キャリアに256QAM変調を用いてスタンドアロー ン方式の5Gモバイル・ネットワークをシミュレートしました。エンド・ツー・エンド試験では、明確に規定 されたネットワーク環境のもとで、組込みの模擬サーバと擬似基地局から被試験デバイスへのデータ・スルー プット速度を評価します。このシナリオのために、R&S CMX500には内蔵FTPサーバを搭載し、ファイル・ト ランスファ・プロトコル(FTP)によるアップロード/ダウンロードのスループットをテストできるようにし ています。

VoNRの音質テスト

5Gであっても、モバイル通信ユーザーにとって音声サービスが主要なユースケースであることに変わりは ありません。その5G NRを介した音声サービス(VoNR)の品質を検証するため、ローデ・シュワルツはHEAD acoustics社と協力して取り組んできました。MWC21では、最新世代の広帯域無線通信テスタR&S CMX500 に、HEAD acoustics社のハードウェア・プラットフォームlabCOREと測定分析ソフトウェアACQUAを組み合わ せた試験ソリューションを実演展示しました。このセットアップでは、5G SA(VoNR)方式と5G NSA(VoLTE) 方式の両方の展開・運用シナリオのもとで通話をシミュレートできます。したがって、5G対応モバイル端末 のメーカーは、製品の市場投入に先立って、その早い段階から音声品質をテスト可能です。

コンフォーマンス・テストと事業者受入れ試験

適合承認は、モバイル端末を市場投入するうえで、最も重要なステップの1つです。5G NRの登場で、サポー トすべき帯域の組合せや導入・展開における選択肢の数が膨大なり、規格自体も発展中のため、実質的なテ ストケースの数も指数関数的に増加しています。さらに主要な5Gネットワーク事業者は、キャリア受入れ試 験を増やし、モバイル端末の適切な機能を保証するように求めています。これに対してローデ・シュワルツ ではR&S CMX500ベースの試験システムをもとに、5G FR2におけるパフォーマンス品質解析(PQA)やネット ワーク・タイム・プロトコル(NPT)、位置情報サービス(LBS)などのキャリア受入れ試験をサポートして います。その全てのアプリケーションで、OTA(over-the-air)測定用の極めてコンパクトなCATRチャンバ であるR&S ATS800Rを活用しています。事業者が求める典型的なテストケースとして、ローデ・シュワルツ はMWC21において、データ・スループットに依存したモバイル端末の放熱性評価を実演しました。

マルチリフレクタによるコンパクトなアンテナ・テスト・レンジ

それぞれが受信機とフロントエンド、フェーズド・アンテナ・アレイからなるミリ波アンテナ・アレイを 備えた5G NR機器では、有線接続による試験は不可能です。さらに、ビームフォーミングなどの機能テスト は、OTAでなければ検証できません。そのため、3GPPではすべてのFR2コンフォーマンス試験を直接遠方界 (DFF)あるいは間接遠方界(IFF)条件のもとOTAで行う必要があると指定しています。ローデ・シュワル ツは、R&S ATS1800Mとして、CATRリフレクタ技術に基づくミリ波試験チャンバを発売し、小さい設置スペー スに複数のリフレクタをセットアップして、測定不確かさの小さい試験を行えるようにしています。このソ リューションは、無線リソース管理(RRM)テストで一般的な試験シナリオである完全ブラック・ボックス 試験アプローチにおいて、様々な方向から複数の信号が到来する環境下でのデバイスの特性評価に最適です。 これを可能にしたのが、それぞれ直径30 cmという無類のクワイエット・ゾーンをもつCATRリフレクタを計4 台備えたことです。

工場フロアでミリ波試験を

5G NRデバイス生産のための試験ソリューションに対する需要が拡大するとともに、ミリ波の周波数域を 使うデバイスを大量に試験するうえで、新たな課題も生まれています。RFコネクタが無いため、被試験デバ イス(DUT)の検証をOTA環境で行う必要があるのです。そこで、ローデ・シュワルツはR&S CMPQというシス テム・コンセプトを開発しました。デバイス・メーカーの皆様は、それぞれの生産ライン構築にあたり、 個々のコンポーネントやシステム群を個別に構成して、FR2試験のためのカスタムなソリューションを創り 上げることができます。このR&S CMPQは、R&S CMP200無線通信テスタとR&S CMPHEAD30ミリ波リモート無線 ヘッド、R&S CMQ200シールド・ボックスで構成されています。当社1社から、アンテナやケーブル、フィー ドスルー、パワーセンサなどを含めたシステムの全コンポーネントを揃えて統合することで、最適かつ安定 なシステム・パラメータが保証され、信頼性と再現性の高いFR2生産テストが実現します。

ローデ・シュワルツは、6月28日から7月1日にかけてバルセロナの展示会場Fira Gran Viaで開催のMobile World Congress 2021ホール3・小間番号3K30において、モバイル機器の試験に対応した総合的ラインナップ から、特に注目の製品を紹介しました。またWebサイトRohde & Schwarz Signalsからオンラインでもご覧い ただけます。詳しくは、www.rohde-schwarz.com/signalswww.rohde-schwarz.com/mwc をご覧ください。

ローデ・シュワルツについて

ローデ・シュワルツは、電子計測、技術システム、ネットワークおよびサイバーセキュリティの各部門を通じ、より安全に“つながる”社会の実現に向けて努力を重ねています。グローバルな技術指向のグループとして、90年にわたって先端技術の開発を続け技術の限界を押し広げてきました。当社の最新製品やソリューションは、産業界や規制当局および行政機関のお客様がデジタル技術の主権を得るためのお力添えをしています。ドイツ・ミュンヘンを拠点としたプライベートな独立企業であり、長期的かつ持続的な経営を行える体制を構築しています。ローデ・シュワルツは、2022/2023会計年度(昨年7月から本年6月まで)には27.8億ユーロの純収益を上げました。また、2023年6月30日現在、ローデ・シュワルツでは約13,800名の従業員が全世界で活躍しています。

R&S®およびCERTIUM®は、Rohde & Schwarz GmbH & Co. KGの登録商標です。

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