理想的なクロックソースが必要な場合

課題

最新のデジタルデザインおよびデータコンバーターは、クロックソースの許容範囲でしか機能できません。データコンバーターのデザインが最高の性能を発揮するには、D/Aコンバーター出力の信号純度またはADコンバーターのサンプルデータに対する影響が最小になるようなクロックソースが必要です。クロックレートが上昇しても信号品質に対する要求は変わらず、むしろより厳しくなることもあります。少なくとも、今日および明日のデザインに必要な信号を供給できる、ジッタ／ノイズが最小で信号純度が最高の、柔軟なクロックソースが必要です。

電子計測ソリューション

R&S^®SMA100Bは最もクリーンな信号を供給する、クロックソースとして最適な信号源です。最大20 GHzのRF出力周波数で、クロックレートを安定して上昇させながら、最新の次世代DACおよびADCに対応できます。

❙ 周波数カバレージ：8 kHz～3/6/12.75/20 GHz

❙ 優れたSSB位相雑音：－152 dBc（1 Hz）（1 GHz、20 kHzオフセット）

❙ 最小ジッタ：17.5 fs（1 GHz）（1 Hz～10 MHzの帯域幅）

❙ 実質的に広帯域ノイズなし：－162 dBc（10 GHz、30 MHzオフセット）

クロックソースとして使用するために特に注目されるのが最小の広帯域ノイズです。A/Dコンバータテストなどのアプリケーションでは、クロック信号の広帯域ノイズが何回も積算される可能性があります。これにより、全体のS/N比の劣化が生じるため、特別な注意が必要になります。

高速デバイスでも低周波で特性評価したり仕様化したりする場合があるので、柔軟なクロックソースで周波数レンジ全体に渡って最高のRF性能を実現する必要があります。R&S^®SMA100Bは、レンジ全体で最高のRF性能を確保するために、8 kHzまでのすべての周波数を直接制御します。

従来は、多くの場合、高調波や副高調波を抑圧するためのフィルターが必要でした。R&S^®SMA100B 信号発生器は高調波フィルターを内蔵していて副高調波の抑圧に非常に優れているので、このようなフィルターを除去できます。

❙ 広い周波数レンジ全体で70 dBの高調波抑圧を実現

❙ 非高調波：–110 dBc未満（1 GHz）

テストセットアップに理想よりも多くの配線が必要になる場合があり、それにより減衰が大きくなります。クロック周波数が高くなるほど、これは重要な問題になります。R&S^®SMA100Bは損失を補正できるだけの余裕があるので、外部アンプは必要ありません。

❙ 6 GHzモデルで最大38 dBm

❙ 20 GHzモデルでマイクロ波周波数レンジにおいて最大32 dBm

独自の電子式アッテネータにより、測定器は摩耗が生じることなく高いレベルのアジリティーを実現できます。

R&S^®SMA100Bの特殊な機能として、オプションで最大6 GHzの非常に純度の高い第2ソースを同じ筐体に内蔵できます（R&S^®SMAB-B29オプション）。

❙ SSB位相雑音：－145 dBc（1 Hz）（1 GHz、20 kHzオフセット）

❙ 最小の広帯域ノイズ：－166 dBc（1 GHz、10 MHzオフセット）

周波数／レベルは、完全にRF出力と独立しています。これはRF入力信号とクロック信号の両方を1台の測定器で供給できるので、A/Dコンバーターをテストする際に非常に便利です。出力は、標準的な正弦波または方形波にできます。DUTに直接接続できるように、出力は1つの差動フォーマットをサポートしていて、DCオフセットも追加できます。第2ソースでは柔軟なレベル／周波数を出力に供給できるので、色々な使い方ができます。

現在のクロック・ソース・ソリューションからのアップグレードも容易です。R&S^®SMA100Bは、さまざまなメーカーの共通プラットフォームの多くをリモートプログラミングでエミュレーションできます。2 HUというコンパクトな形状により、R&S^®SMA100Bはあらゆる空きスペースに簡単に収まります。