IEC 62301およびEN 50564に準拠したスタンバイ消費電力の測定

今日の電子機器は非正弦波の不規則な電流を流すことが多く、ユニバーサル電源システムに高周波電流がフィードバックされます。CE準拠デバイスでは、このような電流のモニターが極めて重要であり必須です。R&S®NPA701 コンプライアンステスタは、シームレスかつ効率的にこのような電流をモニターします。

R&S®NPA701とR&S®NPA-Z1を用いたテストセットアップ

課題

最先端の電源には、さまざまな動作モードが搭載されており、実際の負荷状況に合わせることで、きわめて高い効率を実現します。消費電流はかなり歪みが大きく不規則なので、これを検討して正確に予測する必要があります。

関連する規格(IEC 62301およびEN 50564)では、実行と計算の方法が、必要な精度を含めて定義されています。要求されている方法はきわめて複雑で、手動で実現するには時間がかかりすぎます。

ローデ・シュワルツのソリューション

R&S®NPA701 コンプライアンステスタは、シームレスな収集とリアルタイム信号処理を実行して測定を加速します。精度の高い測定は、クリティカルな設計においても標準コンプライアンスを判断するために役立ちます。
DUTは、オプションのR&S®NPA-Zx 電源アダプターを使用してR&S®NPA701に簡単かつ安全に接続できます。アダプターには、測定器の前面ソケットに接続するためのケーブルが付属しています。さまざまな国での接続に対応するため、国別の専用アダプターモデルが用意されています。

セットアップウィザードによる容易な設定

R&S®NPA701のセットアップウィザードを使用すれば、測定手順に従って測定器パラメータを容易に設定できます。ウィザードにより、測定エラーが排除され結果がすぐに表示されます。プロセスは、完全に自動化されています。規格に関する事前の知識は、いっさい必要ありません。

供給電圧や電源品質といった環境変数は常時モニターされており、測定中に表示されます。偏移はカラーで表示されます。

測定ステップ1

測定ステップ

1. ウィザードの指示に従ってDUTを接続し、必要な動作モードに切り替えます。

測定ステップ2

2. 国別のライブラリを使用して、主電源の適切な電圧/周波数を選択できます。特殊なケースでは値を個別に設定することもできます。

測定ステップ3

3. デバイスで想定される消費電力に従って電流レンジとクレストファクターを設定します。

測定ステップ4

4. 電流消費パターン(静的、周期的、変動)がわかっていれば設定します。これにより、測定時間を短縮できます。設定が誤っている場合でも、R&S®NPA701は動作のずれを検出して正しく測定できます。

測定ステップ5

5. ステータスが表示され、すべての測定値とその変動範囲が明確に示されます。

テストレポート
テストレポート
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テストレポート

測定が完了したら、結果をUSBフラッシュメモリに保存できます。対話型のHTMLフォームにはカスタマーデータを入力でき、特定のニーズに合わせてテストレポートをカスタマイズできます。

まとめ

ローデ・シュワルツのR&S®NPA701 コンプライアンステスタは、IEC 62301およびEN 50564規格に準拠し、精度の高いリアルタイムの自動化テストを実現します。テスタは、わかりやすいセットアップウィザードを搭載しており、プロセスを通じてさまざまな変数をモニターします。測定結果はUSBフラッシュメモリに保存して簡単に利用できます。