IEC/EN 61000-3-2に基づく伝導性エミッションリミットの測定

今日の電子機器は非正弦波の不規則な電流を流すことが多く、ユニバーサル電源システムに高周波電流がフィードバックされます。CE準拠デバイスでは、このような電流のモニターが極めて重要であり必須です。R&S®NPA701 コンプライアンステスタは、シームレスかつ効率的にこのような電流をモニターします。

課題

最近の電子機器は、スイッチングモード電源を採用しているため、大きい高調波電流が発生し、電力系統に返される可能性があります。IEC/EN 61000‑3‑2は、4つの機器クラスごとに高調波電流エミッションのリミットを定義しています。高調波電流は、正確に定められた期間で解析して、機器クラスとサイクルタイムに基づいて指定されたリミット内に収まるようにする必要があります。

要求されている確度を40次高調波まで満たすには、自動テストケースが不可欠です。

ローデ・シュワルツのソリューション

R&S®NPA701 コンプライアンステスタは、シームレスな収集とリアルタイム信号処理を実行して測定を加速します。精度の高い測定は、クリティカルな設計においても標準コンプライアンスを確保します。

DUTは、オプションのR&S®NPA-Zx 電源アダプターを使用してR&S®NPA701に簡単かつ安全に接続できます。アダプターには、測定器の前面ソケットに接続するためのケーブルが付属しています。さまざまな国での接続に対応するため、国別の専用アダプターを使用できます。

セットアップウィザードによる容易な設定

R&S®NPA701のセットアップウィザードを使用すれば、測定手順に従って測定器パラメータを容易に設定できるため、測定エラーが最小限に抑えられ結果がすぐに表示されます。プロセスは、完全に自動化されています。規格に関する事前の知識は、いっさい必要ありません。

供給電圧や電源品質といった環境変数は常時モニターされており、測定中に表示されます。偏差はカラーコード化されて表示されます。

IEC/EN 61000‑3‑2規格を選択します

測定ステップ

1. ウィザードでIEC/EN 61000‑3‑2規格を選択します。

主電源の正しい電圧/周波数を選択します

2. 正しい電源電圧と電源周波数を(手動で、または選択した地域に基づいて自動で)設定し、DUTの予想消費電力を設定します。

適切なデバイスクラスを選択します

3. 適切なデバイスクラスを選択します。

クレストファクターと最大電流を設定します

4. クレストファクターと最大電流(RMS)を設定します。

電流消費パターンを設定します

5. 電流消費パターン(静的、周期的、変動)がわかっていれば設定します。これにより、測定時間を短縮できます。

DUTを接続します

6. ウィザードの指示に従ってDUTを接続し、DUTを必要な動作モードに切り替えます。

最小値/最大値などの結果

7. 最小値/最大値などの結果が、測定中と測定後に明確に表示されます。

テストレポート
テストレポート
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テストレポート

測定が完了したら、結果をUSBフラッシュメモリに保存できます。対話型のHTMLフォームが作成され、ユーザーデータを入力することで特定のニーズに合わせてテストレポートをカスタマイズできます。

まとめ

ローデ・シュワルツのR&S®NPA701 コンプライアンステスタでは、電子機器の高調波電流エミッションを正確かつ容易にテストできます。IEC/EN 61000‑3‑2規格に準拠したテストプロセスを自動化してコンプライアンスを確保し、使いやすいセットアップウィザードを搭載しています。精度の高いテスト結果をUSBフラッシュメモリに保存することもできます。