波形システムの協調設計と検証

セキュアな波形開発

波形設計のためのデスクトップ環境からテスト/検証ラボへの移行を促進

ローデ・シュワルツの測定器と、MATLAB®やLabVIEWなどのデスクトップ設計環境を組み合わせて、波形プロトタイピング、ポーティングおよび検証を効率化します。また、任意波形発生器と波形アナライザを使用して、最終ハードウェア内で波形設計をテストし、測定し、検証することができます。

新しいソフトウェア定義無線機により、メーカー側では、単一のハードウェアプラットフォーム内で複数の波形を設計し、実装し、保守できるという点で柔軟性が増します。無線周波数のエンジニアの多くは、開発と波形解析の実施にソフトウェアベースのモデルベース設計(MBD)ワークフローを利用しています。MBD環境では、短期間でのプロトタイピング向けに、CコードやHDLコードを自動生成することもできます。軍事通信波形が複雑なため、ソフトウェアシミュレーションでは不十分であり、実際のハードウェアによる波形システムの評価が必須です。

ローデ・シュワルツの測定器は、これらの最新のデスクトップMBD環境からの移行を容易にするように設計されているため、ハードウェアテストフェーズにおいてソフトウェア環境で記述した最初のテストケースをシームレスに移行し、対応する測定器で直接再利用することができます。当社の測定器には、たった1回のクリックでR&S®Cloud4Testing解析プラットフォームに軍事用波形データを直接受信し、同期し、解析する機能も内蔵されています。

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ローデ・シュワルツのテスト/測定のソリューションにより、アセンブリやコンポーネントのテストから無線通信システム全体の検証までのすべてのレベルで高い性能と信頼性を確保できます。

お客様のご要望をお聞きし、あらゆるレベルでサポートを提供します。

ローデ・シュワルツの測定器のMATLAB®との統合

軍事通信に携わる多くの波形エンジニアは、通信波形の設計とカスタマイズにMATLAB®を使用しています。その結果、ローデ・シュワルツの測定器とのシームレスな統合が、エンジニアの日常業務において不可欠となっています。ローデ・シュワルツとMathWorksは、市場のニーズを完全に満たすという戦略的目標の達成に向け連携を図っています。

MathWorks®のInstrument Control Toolbox™により、オシロスコープや信号発生器、シグナル・アナライザ、電源、解析機器などの機器にMATLAB®を直接接続することができます。このツールボックスは、ローデ・シュワルツの測定器用のVISAまたはSCPIなどの測定器ドライバーを介して測定器に接続することができます。これにより、コードを書かずにテスト機器の制御とデータの収集が可能になります。

Instrument Control Toolbox™では、MATLAB®内でデータを生成して測定器に送ったり、MATLAB®にデータを読み込んで解析し表示したりすることができるため、テストを自動化し、ハードウェア設計を検証し、テストシステムを構築することが可能になります。

以下のリンクから、MATLAB®をローデ・シュワルツの測定器と統合して使用する方法について説明します。

測定器のリモート制御とドライバーのリソースセンター

他の環境を当社の測定器に接続する方法の詳細については、次のリソースページにアクセスしてください。Remote Control and Instrument Drivers

このウェブページはリモート制御、SCPIまたはVISAの基本的な考え方を理解するのに役立ちます。ここでは、プログラミング言語でVISAを使用する方法やVISAの代わりにSCPIを使用することの違いを、実践的な例を通して学ぶことができます。また、測定器で同期を測定する方法、測定器のエラーを確認する方法、個別のテスト要件について操作を最適化する方法についての情報も記載されています。

最後に、このウェブリソースでは、コード例(コードファイル)をダウンロードし、MATLAB®やPython 3.x、C#、LabView、CVIなどのプログラミング言語やスクリプト言語でVISAコマンドを使用して測定器への接続を実験し、試してみることができます。

測定器ドライバーの検索とダウンロードには、次のリンクにアクセスしてください。Search for instrument driversで見ることができます。

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Testing secure radios in time, frequency and digital domain

FAQ

軍事通信(MILCOM)のコンテキストにおいて波形とは何ですか?

波形は軍事通信資産の一部と言われ、振幅や周波数、位相などの主要な物理パラメータ以上にとても多くの情報が含まれています。

一般的に波形は、軍や法執行機関のシナリオにおいて固有のセキュア無線ネットワークを正常にセットアップするために必要なパラメータをすべて含んでいます。例えば、SATURNなどの最新の波形では、物理リンクやデータリンク、ネットワークだけでなくアプリケーションレベルまでのすべてのOSIモデル層(開放型システム相互接続モデル)に関する情報が得られます。

波形は、産業の財産という意味で重要な資産とみなされており、現在と未来の軍事用無線機の最もセンシティブな特性と差別化要因を含んでいます。

現在のセキュア無線機の設計では共通波形はどのように使用されていますか?

大規模なコンソーシアムで開発されたセキュア無線機におけるセキュア波形およびその波形の詳細情報は、コンソーシアムの参加者に知られているものとして分類することができます。これらの波形は、異なるグループのユーザー間の相互運用性を確実にするために開発されています。これらの波形の良い例が、APCO、PMR、TETRAの波形で、特に世界中の法執行機関や公共安全機関によって使用されるように設計されています。これらの無線では、これらの共通波形を使用するための設定が容易で、これらの異なるグループのユーザー間のセキュア通信が可能です。別の例は、特定の武装部隊の同盟によって開発された波形で、その良い例がSATURN、HAEQUICKまたはESSORの波形です。これらはNATO連合国間の相互運用性が可能になるように開発されています。

セキュア波形の2つ目のグループは無線機メーカーによって提供される波形、または特定の武装部隊のラボで開発された波形です。これらはまったく独自の波形で完全に閉じており、他の波形との相互運用の可能性を回避している波形です。波形の所有者は、これらの波形に互換性のある製品を開発するために仕様と必要な詳細情報を保有しており、独自の波形の1つが、あるメーカーの無線機から、別のメーカーの無線機に移植されることはほとんどありません。

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