ローデ・シュワルツの消費電力解析ツールを用いたバッテリー寿命の予測

ローデ・シュワルツの消費電力解析ツールでは、ローデ・シュワルツの電源で収集された消費電力データを評価することができます。

課題

バッテリー寿命の要件は、スマートウォッチなどのウェアラブル機器の10時間から、スマートセンサの10年間まで、広い範囲に及びます。エネルギーがどこでいつ消費されるのかを理解することは、消費電力の最小化に役立ち、そのようなすべてのデバイスにとってきわめて重要です。

R&S®NGM/NGU 電源
R&S®NGM/NGU 電源
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ローデ・シュワルツのソリューション

消費電力解析ツールを使用すれば、R&S®NGM/NGU 電源で収集した消費電力データを容易に解析できるようになります。消費電力データは、基本測定機能によって容易に捕捉/解析することができます。R&S®NGM/NGUのロギング機能は、最大500 kサンプル/秒を捕捉することができます。1度に1つのチャネルのロギングが可能です。

テストセットアップ

ローデ・シュワルツの消費電力解析ツールは、電源に対してLANおよびUSB接続をサポートとしています。自動検出機能により、PCのUSBポートまたはPCのLANアダプターに接続されているLANセグメントに接続のすべての電子計測器が検出されます。

ロギングの設定
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測定のセットアップ

被試験デバイス(DUT)固有の設定は、電源に直接入力します。例えば、出力電圧のほか、オプションで出力電流リミット、キャパシタンスモードの設定、過電圧/過電流/過電力保護を設定します。DUTの破損を避けるためには、それらが正しく設定されていることを確認してから電源出力をオンにします。

消費電力解析ソフトウェアは、ロギングの設定に使用することができます。オートレンジ動作は、Settingsタブで制御することができます。

ロギングの開始/停止、ローリング、またはフルを選択して、データ量と表示を制御します。

電流対時間チャート
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電源から、電流データと電圧データの両方がロギングされます。電流、電圧、電力を表示することができます。非常に低い電流レベルの全体像を見やすくするために、データをリニア垂直軸スケール、またはログスケールに表示することができます。移動平均を示すデータラインもチャートに追加することができます。

消費電力解析ツールでは、カーソル測定のような基本測定も可能です。電流値、電圧値、計算電力値などのデータセットの最小値、平均値、最大値、最終値も表示することができます。これらの評価は、捕捉トレース全体に対して、または、ウィンドウやカーソル間に表示された限定的なデータに対して行うことができます。

捕捉されたトレースデータは、エクスポート/インポートすることができます。エクスポートは、ネイティブ(生データ)、.csv、MATLABのファイルフォーマットで可能です。

まとめ

バッテリー動作デバイスのバッテリー寿命を最適化するには、消費電力を最小化することがきわめて重要です。R&S®NGM/NGU 電源と1SL380 アプリケーションプログラムを使用すれば、供給される電流/電圧の経時変化を捕捉することができます。これにより、バッテリー動作デバイスのさまざまな動作状態での消費電力を精密に特定することができます。

電流、電圧、電力の静的評価
電流、電圧、電力の静的評価