エミッションの検出は最初の一歩として不可欠な作業ですが、関連する信号の有無だけでなく、エミッションの発生源の位置を探知することも重要です。
無線方向探知機では、電磁界パラメータの測定と評価を行うことで、発生源の方向を予測します。通常は、関連する発生源への方位角がわかれば十分ですが、エミッションの発生源が空中プラットフォームに取り付けられていて、特に短波信号の方向探知を行う場合は、仰角の測定も必要です。このため、特にこれらの発生源がどのようなものかわからない状況では、方向探知が無線モニタリングの最初の一歩として不可欠な作業になります。
エミッションの発生源の無線測位は、通常、複数の段階に分けて行われます。全国に配置された方向探知機により、三角測量法を使って数百メートルの範囲内で発生源を見つけ出すことができます。発生源の位置は、車載の方向探知機を使用してさらに細かく特定することができます。さらにポータブル方向探知機を使って、建物の中などの最後の100 mの範囲で探索を行うことができます。
エミッションの発生源の方向が無線波の入射方向と同じになるのは、無線波の伝播を妨げるものがない場合に限られます。通常は、異なる複数の方向からいくつもの無線波が届くため、多かれ少なかれ電磁界が散乱した状態になります。方向探知機は、この波面の空間および時間サンプルを取得して、最も可能性の高いエミッション発生源の方向の方位角と仰角の値を予測します。
方向探知に影響を及ぼす要因を理解しておくことが重要です。これには、信号の反射や偏波に関する基本的な知識も含まれます。言うまでもなく、DF精度やDF感度も重要な性能パラメータです。また、DFサイト選択とDF補正の可能性も考慮する必要があります。
DFシステムの性能（特にDF精度、感度、強い信号へのイミュニティーなど）は、使用するDFアンテナに大きく左右されます。多くの場合、ミッションの成否はDFアンテナデザインによって決まります。
このウェブキャストでは、DFアンテナ要件について詳しく説明し、次のような疑問点に答えていきます。
代表的な方向探知手法には、次のようなものがあります。
アプリケーションに最適な方法を選ぶ際には、各種方向探知手法の動作原理とそれぞれの長所と短所を理解しておくことが重要です。このウェブキャストでは、主要な方向探知方式の概要について説明します。
代表的な方向探知システムは、DFアンテナ、1つ以上の受信チャネル、DF処理ユニット、グラフィカル・ユーザーインタフェース（GUI）などの複数のコンポーネントで構成されます。方向探知は、1つの受信チャネルまたは複数の受信チャネルを使って実施できます。アプリケーションに最適なソリューションを見つけるには、長所、短所、制限事項を理解しておく必要があります。
このウェブキャストでは、方向探知システムの概要について詳しく説明し、次のような疑問点に答えていきます。
無線方向探知機を使用すると、送信機の方向を予測できます。交通管制などのアプリケーションの場合は、これで十分です。上記のその他のアプリケーションでは、関連する送信機の位置を把握する必要があります。
関連する送信機を探知する方式には、次のようなものがあります。
アプリケーションに最適な無線測位ソリューションを見つけるには、それぞれの方式の長所、短所、制約を理解しておくことが重要です。
このウェブキャストでは、無線測位手法について詳しく説明します。
