FPGA、CPU、DSPのパワーシーケンスの検証
FPGA、CPU、DSPのさまざまな供給電圧は、動作の信頼性を確保するため、特定の順序でオンにする必要があります。回路のデザインと製品の開発の際には、このパワーシーケンスの検証がきわめて重要です。
FPGA、CPU、DSPのさまざまな供給電圧は、動作の信頼性を確保するため、特定の順序でオンにする必要があります。回路のデザインと製品の開発の際には、このパワーシーケンスの検証がきわめて重要です。
FPGAやCPUなどの複雑な電子部品を起動する際には、複数の供給電圧を、特定の順序で、決まった遅延またはランプアップ時間で印加する必要があります。消費電流を最小化するため、I/Oは起動時に高インピーダンス状態であることが必要です。
推奨される電源オフ時シーケンスは、通常は電源投入時シーケンスの逆です。このようなシーケンスを守らないと、電流が仕様限界を超え、コンポーネントの動作不良や損傷につながるおそれがあります。回路デザインの際には、起動およびシャットダウン中、およびパワー停止時のいくつかの電圧の特性を捕捉して解析することが重要です。
Texas Instruments Incorporated製TMS320C6652/4型DSPのさまざまな供給電圧(左側に表示)の電源投入時シーケンスの例。
R&S®RT-ZVCは、マルチチャネルのオシロスコーププローブで、最大4つの電圧チャネルと4つの電流チャネルを備え、きわめて広い測定ダイナミックレンジを実現します。各チャネルのADCは、18ビットの分解能、5 MSa/sのサンプリングレート、1 MHzの帯域幅を備えています。4チャネルのR&S®RTE1000またはR&S®RTO2000 オシロスコープでは、最大2本のR&S®RT-ZVC プローブがサポートされ、最大20の電圧を並列に解析できます。この構成では、電流チャネルを外部シャントモードの高感度電圧計として動作させる必要があります。
高度な解析機能
FPGAやCPUの電源投入時および電源オフ時シーケンスを検証するには、供給電圧の起動およびシャットダウン動作を評価する必要があります。特に、いくつかの電圧特性は、決まった要件を満たす必要があります。
R&S®RTE1000およびR&S®RTO2000 オシロスコープは、必要なパワーシーケンスパラメータを検証するための強力なツールです。オシロスコープの内蔵測定/演算機能を使用して、特定の電圧の特性を解析できます。
供給電圧の狭い許容範囲に対応する優れた確度
電子デザインが正常に動作するためには、パワーシーケンスに加えて、安定したクリーンなパワーレール電圧が重要です。一般的に、パワーレール電圧とその許容範囲は、消費電力の最小化とバッテリー寿命の向上のために狭まっています。
FPGAやCPUの低い供給電圧と狭い許容範囲を解析するには、測定機器が必要な感度と確度を持つことが重要です。R&S®RT-ZVCは、電圧測定で0.1 %、電流測定で0.2 %という優れた確度を備えています。これは、標準的なオシロスコープチャネルに比べて10倍以上高い確度です。
R&S®RT-ZVCは、FPGAやCPUの供給電圧の起動およびシャットダウンシーケンスを容易に可視化するために最適なマルチチャネル・パワー・プローブです。個々のチャネルの遅延、リップル・ノイズ、ランプアップ時間の簡単に測定して、パワー・シーケンス・プロセスの正確さと正しさを検証できます。