ローデ・シュワルツは、RFテクノロジーに関する強力なバックグランドにより材料科学研究をサポートします。2021年7月、Zurich Instrumentsがローデ・シュワルツ・ファミリーに加わりました。Zurich Instruments社は、ローデ・シュワルツのポートフォリオを完全に補完するインピーダンス測定ソリューションと材料科学ソリューションを提供します。
インピーダンス・アナライザ - 低周波測定
誘電体は、その分極率のためにDCでの伝導率が非常に低い電気絶縁体です。低域と中域の周波範囲で電荷を蓄えることもできます。この容量効果により、誘電体は、電荷の貯蔵と消散に役立ちます。キャパシタや薄膜誘電アプリケーションで使用される材料の誘電率を把握することが重要です。例を以下に示します:
- 低損失電子コンポーネント
- スーパーキャパシタなどのエネルギー貯蔵デバイス
- 半導体デバイスのHigh-k/Low-kゲート
- 圧電センサ、強誘電センサ、トランスデューサー
誘電体のインピーダンスを調査することは、材料物理学を完全に理解するために必要なだけでなく、デバイスの性能を最適化するためにも必要です。
インピーダンス・アナライザは、低周波での測定に最適な測定器です。Zurich Instruments社のMFIAは、1 mHz~5 MHzの周波数範囲で測定を実行してインピーダンスパラメータを計算でき、例えば、誘電率や損失係数を求められます。
インピーダンス・アナライザによる誘電特性評価は、明確に定義された形状のサンプル上で、2本の電極が接した状態で実行されます。一般的に、これは平行板フィクスチャを用いて実現されます。誘電率は空気の静電容量に対する材料の静電容量の比なので、この形状に基づいて誘電率を抽出できます。
ベクトル・ネットワーク・アナライザ(VNA)- 高周波特性評価
高周波特性評価には、VNAが必要です。測定手法は、周波数範囲の要件と必要な測定速度および確度によって異なります。最も広く使用されている手法が4つあります:
- 伝送/反射法
- 自由空間法
- 開放端同軸プローブ法
- 共振器(キャビティー)法
材料の物理的特性と誘電特性も重要です。たとえば、材料は固体なのか、液体なのか、粉末なのか。また、非常に熱いのか、特定の形状なのか。このような特性は、どの特性評価手法が最適なのかということに強い影響を及ぼします。
測定手法により、VNAに加えて必要な材料サンプルフィクスチャも決まります。