FAQs from Rohde & Schwarz

CMWrunのテストプランのデバッグのヒント

質問

CMWrunでのテスト時に、CMW270/290/500を使用して分離測定を実行しているときにDUTがフェイルします。

回答

レポートの分離された領域ではCMWrunのテストプランがフェイルする場合があります。この現象は、レポートで以下の戻り値に続いて測定が実行されたときに現れることがあります。

戻り値NCAP、NAV、INV
有効な結果が得られない場合、FETCh、READ、CALCulateコマンドで返される値は、有効な結果が得られない理由によって異なります。戻り値として返される可能性がある値は、NCAP(「捕捉されず」)、NAV(「利用不可」)、INV(「無効」)です。有効な結果が得られない値ごとに、これらの値のいずれかが返されます。

次の表に、例を示します。

状況 戻り値
測定状態オフ FETChおよびCALCulateでNAVが返される
ビューが無効 FETChおよびCALCulateでNCAPが返される
測定の一部に不適切な設定が含まれている。
例:一部の結果の測定で特定のトリガタイプが必要。
NCAPが返される
信号で測定対象が利用できない(例:特定の物理チャネルが存在しない) NCAPが返される
アンダーフロー、オーバーフロー、同期エラー、トリガタイムアウト INVが返される

以下のガイドラインを参照して適切にトラブルシューティングを行ってください。

  • CMWrunのログとレポートを確認します。これらは、通常、C:\Users\SMITH\Documents\CMWrun内のファイルに保存されます。
  • 適用されるシナリオで適切なアッテネータ設定と "Expected Nominal Power" が選択されていることを確認します。
  • テストプランにSYSTem:DISPlay:UPDate 1コマンドを追加します。これにより、テストプランの実行中にGUI画面がフリーズするのを回避できます。こうすることで、テストプランをステップごとに実行しながら、結果をモニタリングすることができます。LAN接続が利用できる場合は、Windowsリモートデスクトップを使用してテストプランとGUIを並行してモニタリングすることができます。
  • テストプランの測定がフェイルする部分が切り分けられたら、GUIでCMWrunにブレークポイントを追加してテストを続行します。このとき、入力信号の有効性を確認するのに、"Measurement on Exception" 機能が重要になる可能性があります。これにより、パワーレベルやトリガ設定が十分でない場合でも、強制的に測定を行うことができます。
  • 必要に応じてCMWrunのテストプランの制限値を見直して、フェールの原因になっている制限値を緩和します。

参考資料

  • CMWRun GUIの内蔵ヘルプ
  • CMW270/290/500の内蔵ヘルプ
  • Gloris関連のCMWファミリー資料