ご興味がございましたらお気軽に!

R&S®Essentials | DC電源の基礎

任意波形およびランプ機能

著者:R&S Essentials 電源プロダクトマネージャー、Anja Fenske

任意波形ファイルには、一定数のポイントに対する電圧、電流、持続時間が保存されます。また、定義した一連のポイントの繰り返し回数を指定することもできます。これを利用すると、例えば、任意波形機能を電圧または電流入力に使用して実際のシナリオをエミュレートし、電源や電流供給の変動に対するDUTの耐性をテストするといったことが可能になります。

任意波形機能と異なり、ランプ機能の曲線は固定形状です。ランプ機能では、電源の対応する出力チャネルをオンにしたときの無負荷電圧の「フェードイン」線形曲線が提供されます。ランプ機能は、突入電流による損傷から回路を保護する場合に使用できます。ランプ機能で設定できるパラメータは、スイッチオンから無負荷最大電圧に到達するまでのランプ時間だけです。

ローデ・シュワルツの任意波形およびランプ機能

ローデ・シュワルツのDC電源は、EasyArbやQuickArbなどの任意波形機能を備えています。個々のチャネルのパラメータは、定められた方式に準拠して構成されているため、任意波形ファイル間である程度の互換性が確保されています。

QuickArb機能の属性

パラメータの範囲が大きく、ポイント数が多いことに加えて、QuickArb機能では、サブグループ、終了動作の指定、ポイント間のリニアランプ形状補間がサポートされます。また、最小持続時間および次のポイントに進む際の間隔に対して1 msという高い時間分解能を利用できることも利点です。

QuickArb機能では、任意波形機能の開始をトリガできるだけでなく、シーケンスの次のポイントへの前進をトリガすることもできます。この機能は、DC電圧掃引を測定機器で行う各種手順と同期させる場合などに役立ちます。

任意波形エディター

ローデ・シュワルツのDC電源では、任意波形曲線形状を変更するためのエディターをタッチスクリーン上で利用できます。任意波形曲線のすべてのポイントで、無負荷電圧、電流制限値、持続時間を編集できます。また、繰り返し回数などのパラメータも変更できます。

QuickArbエディターでは、任意波形曲線をCSV(Character-Separated Value)形式でASCIIファイルに保存してロードできます。EasyArb機能では、任意波形曲線が機器のグローバル設定と一緒に保存されます。また、R&S®HMExplorerソフトウェアなどを使用して、任意波形曲線をリモート制御でDC電源にロードすることもできます。

テストの基本について理解を深めたいと思いませんか?

ニュースレターを購読する