CDMA2000は、CDMA2000 1xRTT、1X、IS-2000とも呼ばれる無線通信用の3G移動体通信規格であり、全世界で広く配備されています。主に音声、SMS、MMSといった回線交換型サービスに用いられますが、CDMA2000リリース0は、フォワードリンクとリバースリンクの両方で153.6 kbit/sのピーク・データ・レートもサポートしています。
CDMA2000は、コード分割多元接続(CDMA)に基づいており、すべてのユーザーが1.25 MHz幅の同じチャネルを共有しながら、個別の擬似ノイズ(PN)シーケンスによって識別されます。CDMA2000は、CdmaOne(IS-95)との完全な下位互換性があるため、プロバイダーにとってのアップグレードは容易でシームレスです。
音声中心のCDMA2000 1Xは1X Advancedに進化しつつあり、これによって今日の1Xネットワークの容量は4倍になります。1X Advancedによって可能になるこの容量の大幅な拡大を利用して、高収益のデータサービス向けにスペクトラムを解放したり、カバレッジを最大70 %向上させたりすることができます。長期的には、無線業界はVoLTE(Voice over LTE)、VoIP over HSPA+およびEV-DOといったより高機能のパケットベースの音声サービス(VoIP)に移行しつつあります。
1xEV-DO(別名EV-DO)は、無線通信用の全IPの3G移動体通信規格であり、全世界で配備されています。このテクノロジーは、リリース0からリビジョンA、リビジョンB、DO-Advancedといくつかのリビジョンを経て進化しています。
リビジョンAでは、遅延の減少やQoSのサポートといった機能拡張が導入され、ピーク・データ・レートがフォワードリンクで3.1 Mbit/s、リバースリンクで1.8 Mbit/sに向上しました。これにより、VoIPやプッシュトゥトークサービスなど、遅延の影響を受けやすいアプリケーションをサポートできるようになりました。
リビジョンBではそれに加えて、マルチキャリア機能と、シングルキャリア・データ・レートの向上が実現されています。最大データレートはDLで4.9 Mbit/s、ULで1.8 Mbit/sであり、搬送波ごとに達成できます。規格によれば、最大15の送信用搬送波のアグリゲーションが可能です。
すべてのリビジョンには完全な下位互換性があり、同じ周波数バンドで動作する1.25 MHzのチャネル帯域幅に基づいているので、EV-DOテクノロジーとテストソリューションの要件はCDMA2000 1xRTTの場合と同様です。
これら2つのテクノロジーは、ハイブリッドモードで動作させることができます。これにより、移動機は、アプリケーションに応じてそれぞれのテクノロジーの最適な機能を利用できます。
CDMA2000と1xEV-DOは、3GPP2(3rd Generation Partnership Project 2)で規定されています。