主な特長
- 車載用レーダーバンド(72~82 GHz)での正確な伝送損失/反射測定と周波数応答測定
- 1回の測定で空間分解された伝送位相と高解像度の反射画像を取得
- 4秒という極めて短いサイクルタイムで、高い製造スループットを実現
- 伝送損失/反射検証用の規格に準拠した検証プレートセットにより、VNAと同等の確度を実現
- 自己校正機能を内蔵しているので、取り外しや外部機器が不要です。
R&S®QAR50は、車載用レーダーの周波数レンジで車載用レドーム/バンパーの品質を正確にエンドオブライン(EOL)テストするのに最適です。分厚いバンパーにも容易に対応できる大きさで、空間分解測定によりデザインエンブレムの均一性を評価することができます。革新的なハードウェアコンセプトにより、市場で最速の測定時間を達成しています。また、モジュール式ソフトウェアコンセプトにより、お客様の特定の要件に適応することができます。R&S®QAR50は、非常にお手頃な価格で、レドーム/バンパーのテストの高速かつ正確な実行を可能にします。
測定クラスターにより、サンプル用のスペースを拡大
R&S®QAR50は、約200個の受信/送信アンテナを使用して、短時間で材料、バンパー、およびエンブレムを特性評価します。マイクロ波イメージングテクノロジーでは、電子式フォーカスを使用することにより、測定アンテナの位置を柔軟に決めることができるので、重要な部品(被試験材料)のためのスペースを確保することができます。
電子式フォーカスにより、セットアップの信頼性が向上します。1つのアンテナだけで受信信号と送信信号に対応する場合、反射エネルギーが起点に確実に戻る必要があります。わずかな角度のずれが、測定値に大きな影響を及ぼします。R&S®QAR50のアンテナアレイは大規模なので、位置決めの許容範囲は広がりますが、正確な測定結果は維持されます。位置決めの許容範囲内の正確で信頼性の高い結果が得られます。サンプルの位置が不適切でも、結果の画像で光学的にトラッキングすることができます。
何百個もの受信/送信アンテナから構成されるクラスターを使用して、完全な電子式フォーカスにより、短時間で材料、バンパー、およびエンブレムを特性評価します。
機械的動作なしのバンパー/レドーム特性評価。
R&S®QAR50のマイクロ波イメージングにより、機械的動作なしでサンプルの特性を徹底的に評価できます。ソフトウェアは、反射/伝送位相を空間分解して画像表示するだけでなく、被試験機器を周波数分解解析できます。
取得した画像により、サンプルの詳細な均一性解析が可能になり、タイムゲーティッド周波数応答により、最適化された製品と製造プロセスの一定品質を確保することができます。
堅牢性の高い反射測定は、生産現場におけるサンプルの適切な位置決めをトラッキングするのに役立ちます。
信頼性の高い反射測定は、生産現場におけるサンプルの適切な位置決めをトラッキングするのに役立ちます。
キーコードによる測定機能の有効化
R&S®QAR50のソフトウェアコンセプトでは、柔軟に測定器を構成することができます。ソフトウェアオプションをキーコードで有効化できるので、特定の測定要件に応じて測定器を構成することができます。
最初は標準ソフトウェアで正確な反射測定と伝送損失測定から開始し、以下の測定機能を追加して測定器を拡張することができます。
測定器の周波数分解測定により、一定の製造品質を維持することができます。
周波数分解測定により、一定の製造品質を維持することができます。
Evaluate the characteristics of newly developed materials, colors and coatings.
New colors and coatings need to be characterized for their radar transparency throughout the development process. In order to develop radar transparent primers and paints, the permittivity of each layer plays an important role. So far, vector network analyzers have been used in order to calculate permittivity and loss factor of each layer. The R&S®QAR50-K20 phase measurement together with the permittivity calculator allows for an easy and fast characterization of each layer without the challenges coming with of quasi-optical, or waveguide based setups.
The thickness of each layer is measured under a microscope and then used as input parameter for permittivity calculation.
伝送/反射測定のトレーサブルな結果を提供
測定機器の確度および再現性は、定期的に検証する必要があります。DAkkS認定検証セット(R&S®QAR50-Z44)により、R&S®QAR50の国内/国際規格に準拠した検証が可能です(*)。検証により、スムーズな監査プロセスを確保できます。
R&S®QAR50-Z44を使用すれば、確度および再現性を簡潔に短時間で検証することができます。また、反射および伝送損失の両方の測定性能を検証できます。R&S®QAR50-Z44は、エンドオブライン(EOL)テスト機器の品質を定期的にモニターできます。
(*) 2022年の第3四半期に利用可能
DAkkS承認済みのR&S®QAR50-Z44検証セット。伝送損失/反射検証プレートが付属。
最適化済みのサイクルタイムにより、製造における高スループットを実現。
R&S®QAR50は、短時間で大量のデータを処理することができます。結果の画像と周波数プロットはわずか数秒で表示されます。パラメータの選択と保存データによっては、非常に高速なサイクルタイムを達成できます。R&S®QAR50は、高スループットの製造ラインに最適なテストソリューションです。
他のどの測定器よりも高速に結果を取得できます(4秒以内)。
セットアップを分解せずに校正が可能
標準電子計測器を校正するためには、通常、特殊な校正手順の一環として、機器を取り外したりセットアップする必要があります。ただし、R&S®QAR50はそのまま維持できます。
内蔵の球面リフレクターにより、瞬時に校正できます。測定セットアップを取り外したり再配置したりする必要はありません。そのため、定期的な保守や想定外の修理のためのダウンタイムを大幅に短縮することができます。
校正基準球がR&S®QAR50に直接統合されているので、インライン校正を短時間で実行できます。
解析と測定 | ||
周波数レンジ | R&S®QAR50-K10なしの場合 | 76~81 GHz |
R&S® QAR50-K10ありの場合 | 72~82 GHz | |
測定数 | 1方向の伝送損失 反射 伝送位相 |
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サイクルタイム | <4秒 | |
偏波 | 垂直/水平 | |
寸法 | ||
検証セット | R&S®QAR50-Z44(伝送損失/反射用) | |
クラスター間の距離 | 990 mm | |
測定器の寸法 | C形状 | 310×1420×970 mm |
U形状 | 310×970×1420 mm |
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質量 | 78 kg | |
電気仕様 | ||
ライセンス | CE、UKCA、RCM、FCC*、KC、VDE、CSA* |
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定格電圧 | 110~220 V | |
電源定格 | <300 W | |
インタフェース | イーサネット | SCPI |
サービスレベル契約 | 世界中で利用可能 |
注文番号 1343.2091.02
周波数応答
伝送損失/反射測定向けに周波数レンジを72 GHzから82 GHzに拡張。材料の適切な周波数適応を検出およびトレース(ソフトウェアライセンス)。
注文番号 1343.2110.02
位相マスク評価
測定器の測定量を伝送位相に拡張。レドーム/バンパーの均一性解析の有効化(ソフトウェアライセンス)。
注文番号 1343.2133.02
HD反射
測定器の高解像度反射イメージング機能の解除 研究開発における外乱の迅速な検出と適切なDUT位置決めのサポート(ソフトウェアライセンス)。
注文番号 1343.0082.02
伝送損失測定および反射測定のための検証セット
R&S®QAR50では、国内規格と国際規格に準拠した検証が可能です。確度と再現性の高い測定結果を確保します。