O-RANのテスト

Open RANテスト

オープン無線アクセスネットワーク(O-RAN)

O-RANテスト/測定のための革新的ソリューション

Open RAN(O-RAN)の進化により、無線アクセスネットワーク(RAN)はさらにオープンになり、分離化され、柔軟性が向上します。ネットワークアーキテクチャーをオープンにすることで、イノベーションの促進、個別ニーズ向けのカスタマイズ、ネットワーク効率の向上が可能になります。

インタフェースの標準化により、ネットワーク内でのベンダーの混在が可能になります。ただし、それに伴って、ネットワークコンポーネントの間の相互運用性の確保が新しい課題となります。そのため、個々のネットワークエレメント、例えばO-RAN無線ユニット(O-RU)の開発、認証、リグレッションテストにあたっては、高度な機器の使用が鍵となります。自動化は常にリソース節約のための有効なツールでしたが、包括的なO-RANテストの実施にあたっては、O-RANエレメントのハードウェア/ソフトウェアリリースの非同期性のために、自動化が不可欠となります。

O-RANエレメント間の相互運用性は、O-RAN ALLIANCEによって確保されます。この団体は、O-RAN.WG4. CONF仕様を定義しています。この仕様は、O-RANフロントホールオープンインタフェースに関連し、O-RUは3GPP仕様に加えてこれにも準拠する必要があります。

O-RAN ALLIANCE

O-RAN ALLIANCEは、モバイルネットワークプロバイダー、ベンダー、研究機関のグローバルなコミュニティーです。この団体は、3GPP仕様を補完する新しいオープンインタフェースおよびノードを定義しています。また、O-RAN機能ブロックの統合とテストの進歩を目的としたグローバルプラグフェストも主催しています。O-RAN Allianceは、認証およびバッジプログラムを確立しています。認証は、機器または機能がO-RAN仕様を満たすことを保証する役割を果たし、バッジは、O-RANソリューションの相互運用性またはエンドツーエンドの機能を認定するものです。

O-RANアーキテクチャーと分離化ネットワーク

O-RANアーキテクチャーでは、分散ユニット(O-DU)と無線ユニット(O-RU)の間のインタフェースはフロントホールインタフェースと呼ばれ、それぞれ固有の役割を果たすいくつかのプレーンから成り立っています。

  • Cプレーン:リアルタイム制御
  • Sプレーン:同期
  • Uプレーン:ユーザーデータ
  • Mプレーン:管理

O-RAN 7.2xスプリットは、無線アクセスネットワーク(RAN)アーキテクチャー内の機能分割であり、物理層(PHY)の機能モジュールを、ローPHY(O-RU)とハイPHY(O-DU)の間で分散化します。

O-RANテストの課題の解決

O-RANの配備にはいくつかの固有のテスト課題があり、最高の性能と相互運用性を確保するために慎重な考慮が必要です。

  • 複雑さ:O-RANテストには、複数のネットワークドメインにわたるコンフォーマンス、性能、相互運用性の検証が必要です。
  • プロバイダーや配備の間での大きいバラツキの可能性:O-RANではさまざまな実装ポイントの選択が可能なので、異なるプロバイダーや配備の間で大きなバラツキが生じる可能性があります。
  • 相互運用性:O-RANでは、複数のベンダーのコンポーネントによるシームレスな動作を確保することが不可欠です。
  • 問題のトラブルシューティングと分離:マルチベンダー環境での問題の特定と分離は特に困難であり、トラブルシューティングプロセスの複雑化の要因となります。

RFコンポーネント、無線機、エアインタフェースの品質の検証や、デジタルデザインおよび電源管理のデバッグには、実証済みのモバイル通信のテスト方法が不可欠です。研究開発や製造テストのさまざまなフェーズでO-RUの性能を評価するには、革新的なテストソリューションが特に重要です。

O-RUに対しては3GPP 36.141/38.141基地局コンフォーマンス仕様に基づく、トランシーバー特性の検証テストが必要です。さらに、O-RAN WG4コンフォーマンステストは、O-RANフロントホールオープンインタフェースがO-RAN.WG4.CONF.仕様を満たすことを確認するために必要です。MU-MIMO(マルチユーザーマルチ入力マルチ出力)に関するO-RAN仕様の最近の拡張により、このテクノロジーの導入はさらに広まっています。

これらの進化に伴い、実装が新しい仕様を満たし、実環境のシナリオで最高の性能を発揮することを確認するため、信頼性の高いテスト機能が必要です。これには、更新された規格に基づく相互運用性、性能、コンプライアンスのテストが含まれます。

O-RANネットワークを配備するためには、相互運用性、エンドツーエンドの性能、ユーザーエクスペリエンスを検証するための、包括的なネットワークテストソリューションが必要です。O-RANにおいては、分離化に伴い、インフラストラクチャーコンポーネントの同期のために複数の方法が存在するため、時間同期と検証が、時間調整を正しく維持するために不可欠です。

ローデ・シュワルツのO-RANテスト技術

最適なO-RANテストソリューションを見つけるために

ローデ・シュワルツでは、O-RANの機器やネットワークの最高の性能を確保するための包括的なテストソリューションを提供しています。業界をリードする当社の信号発生/解析ツールは、デザインから製造までのすべての段階で、無線ネットワーク機器のRF性能を検証するために最適です。

  • 信号発生器/シグナル・アナライザ:O-RUのRF性能検証に用いられ、3GPPコンフォーマンステストに必要なすべての機能を提供します。
  • オシロスコープ/電源:O-RUの全体的性能を確認するためのデジタルデザインと電源管理の検証に用いられます。
  • 無線(OTA)/ビームフォーミングテストソリューション
  • モバイルネットワークテストソリューション:O-RANテストサイクル全体をカバーし、エンドツーエンドの品質ベンチマーク評価とモニタリングを通じて、エンドユーザーの満足度を高めます。

ローデ・シュワルツは、VIAVI Solutionsと共同で、ビームフォーミングを使用したMU-MIMOを含むO-RUコンフォーマンス検証のための実績ある強力なテストソリューションを提供しています。この共同セットアップは、異なるハードウェアおよびソフトウェアリリースの間でのO-RU品質の確認にも使用できます。

ローデ・シュワルツのスマートプラットフォームでは、実際のスマートフォン(UE)を使用し、QoEおよびQoSの標準化されたスコアリング手法を用いてエンドツーエンドのサービス性能のベンチマーク評価を行います。また、ネットワークアクセスおよびモビリティー管理手順の機能的性能の評価にも使用できます。これらはともに、O-RANの相互運用性の鍵となるものです。さらに、市場をリードする当社の高性能RFスキャナーは、RFカバレッジの評価、干渉に対するロバスト性の測定、ネットワーク同期の信頼性の評価に用いられます。

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O-RANフロントホールおよび3GPPコンフォーマンステストセットアップ

O-RUテストのための完全自動テストセットアップ:

ローデ・シュワルツのO-RANテストソリューションの利点

VIAVI Solutionsと共同で開発されたO-RUテスタは、2種類の汎用的なテストセットアップモードを備え、多様なテスト要件や予算の制約に対応できます。このソリューションの利点を以下に示します。

  • 最高水準のRF機能
  • 研究開発から製造までに対応するスケーラブルなデザイン
  • 包括的なテスト機能 - ビームフォーミングを使用したMU-MIMOも対象
  • 一元的な制御と標準装備の自動化機能
  • ローデ・シュワルツとVIAVIの専門知識に世界中からアクセスできる一元化されたサポート窓口

ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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