R&S®RTOによるIoT機器のテスト

EMIデバッグにフォーカス

IoT(Internet of Things)ソリューションの必要性は、急速に高まる可能性があります。ほとんどの場合、エンベディッドデザインに無線通信モジュールを追加します。IoTシステムのデザインとデバッグでは、さまざまな測定を行う必要があります。電圧や時間の測定にオシロスコープを使い慣れている開発者は、必要な他の測定にもオシロスコープを使用したいと考えています。R&S®RTO オシロスコープなら、それが可能です。

無線エンベディッドIoTシステムの開発中にローデ・シュワルツ・オシロスコープ・ソリューションで実行できる代表的な測定作業
課題 必要な機能 製品の特長
電力管理の検証
  • 小電流の測定
  • パワーインテグリティーの検証
  • 最大16ビットの分解能、500 μV/divの垂直軸
  • 100万波形/sの高捕捉レート
  • DCからの高速FFT解析
  • 高感度電流プローブ、1:1パッシブプローブ
チップセットの相互接続テスト
  • シリアルプロトコルのトリガとデコード
  • パラレルバスでのバスタイミング測定
  • カスタムデコード(NRZ/マンチェスタープロトコル)などの最大17種類のプロトコルのシリアルトリガ/デコードオプション
  • 5 Gサンプル/秒16チャネル、最大200,000波形のMSOオプション
無線モジュールのテスト
  • 送信バーストの捕捉
  • 信号品質の検査
  • フル帯域幅を1 mV/divまでダウン
  • 周波数ドメインでの高速FFTおよびマスクテスト
  • ゾーントリガ・オプション
  • R&S®VSE ベクトル信号解析ソフトウェアによる信号解析
システム全体の検証
  • シリアルプロトコルのトリガとデコード
  • 各種インタフェースのデバイス動作と電源との相関
  • アナログ信号、デコードされたシリアル/パラレルバス、信号スペクトラムの時間相関表示
  • セグメントメモリとヒストリーモード
EMIデバッグ
  • PCボードのEMI源の識別
  • EMI規格に対するプリコンプライアンステスト
  • スペクトログラムオプションによる高速FFT
  • EMI規格に対するEMIプリコンプライアンス測定のログスケールとマスク
IoTモジュールのGSM接続。
IoTモジュールのGSM接続。
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測定例

無線モジュールのデータ捕捉、処理、通信のタイミング解析

スクリーンショットの上部は、IoTモジュールのGSMインタフェースの消費電力の経時変化と、モデムインタフェースでのデータトラフィックを示します。RFおよび電源の電圧と電流は、アナログチャネルで測定されます。デジタルチャネルは、UART経由でモジュールのモデムインタフェース通信を捕捉し、プロトコルをデコードします。右上には、GSMバーストのスペクトラムが表示されます。

スペクトラムで定義されたマスクによる伝導性放射テスト。
スペクトラムで定義されたマスクによる伝導性放射テスト。
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電源のEMCデバッグ

内蔵の高速FFT、スペクトラム・マスク・テスト、対数表示などの高度なスペクトラム機能により、EMC放射の相対測定を実行できます。右側の伝導性放射の例は、ラインインピーダンス安定化回路網(LISN)を使用した伝導性放射テストを示しています。これによって、EMI保護測定の特定とコンプライアンス測定の準備が容易になります。

推奨構成

IoT測定の推奨構成を表に示します。この構成は、必要に応じて拡張することができます。例えば、購入後でも、NRZ/マンチェスタープロトコルのカスタムデコード、I/Q信号捕捉、ベクトル解析ソフトウェアを追加することができます。アクティブプローブと電流プローブのポートフォリオも幅広く取り揃えています。

概要 型番 オーダー番号
オシロスコープシリーズ、
ベースユニット、200 Mポイント/800 Mポイント、4チャネル、帯域幅オプション必須
R&S®RTO64 1802.0001.04
バス解析 R&S®RTO6-K500 1801.6864.02
スペクトラム解析 R&S®RTO6-K37 1801.6870.02
ミックスド・シグナル・オプション400 MHz、16のデジタルチャネル R&S®RTO6-B1 1801.6741.02
E/H近磁界測定用のプローブセット、
2本のパッシブE近傍界プローブと3本のパッシブH近傍界プローブ、30 MHz~3 GHz
R&S®HZ-15 1147.2736.02