R&S®Spectrum Rider FPH ハンドヘルド・スペクトラム・アナライザによる最大44 GHzまでの衛星地上局のテスト

課題

地上局は衛星通信ネットワークに不可欠な設備で、アンテナ、ケーブル、フィルター、アップコンバーター、ダウンコンバーターなどの大量のRFコンポーネントを備えています。
これらのコンポーネントの定期的な保守テストは、以下の目的のために重要です。

  • 軌道上の衛星と信頼性の高い通信リンクを確保する
  • 故障を防止して、コンポーネントの寿命を最大限に延ばす
  • 周波数使用規制を遵守して、干渉を除去する

ローデ・シュワルツのソリューション

フィールドエンジニアは、R&S®Spectrum Rider FPH ハンドヘルド・スペクトラム・アナライザを用いて、以下のような衛星地上局のコンポーネントを最大44 GHzまで検証できます。

  • ブロックアップコンバーター(BUC)
  • 低雑音ブロック(LNB)ダウンコンバーター
  • BUCとLNB間のフィードケーブル信号
  • バンドパス/ローパスフィルター
R&S®Spectrum Rider FPHとR&S®HE800-PA 指向性アンテナ
R&S®Spectrum Rider FPHとR&S®HE800-PA 指向性アンテナ
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アプリケーション

コンポーネント特性評価のための内蔵信号源
フィルター、アンプ、アッテネータ、アンテナの周波数応答を測定するために、R&S®Spectrum Rider FPHにトラッキングジェネレーターを搭載できます。ジェネレーターの周波数レンジは30 kHz~44 GHzです。このジェネレーターは、独立したCW信号源として、または目的の周波数やスペクトラム・アナライザの周波数に同期させて使用することができます。

スペクトラム測定と干渉探索
R&S®Spectrum Rider FPHは事前設定されたRF測定を提供しています。これにより、スペクトラムを迅速に解釈したりスペクトラムクリアランス/調査測定を実行したりできます。これは、干渉源の位置特定にも使用できます。この目的のために、干渉解析と信号強度マッピングアプリケーションを追加で搭載できます。

ハンドヘルド指向性アンテナ
ローデ・シュワルツは、ミリ波までのさまざまな周波数バンドで測定を実行するための各種ハンドヘルド指向性アンテナを提供しています。

R&S®HE800-PAは低雑音プリアンプを内蔵したハンドヘルド指向性アンテナで、18 GHz~44 GHzの周波数レンジに対応し、Kバンドをサポートしています。

R&S®HE400はダイナミックレンジの広いハンドヘルド指向性アンテナファミリで、GNSSレシーバーと電子コンパスを内蔵しています。このアンテナは、最大20 GHzまでの周波数モジュールを交換可能で、L、S、C、X、およびKuの周波数バンドをサポートしています。

R&S®Spectrum Rider FPHとR&S®NRP-Z81(現在はR&S®NRP18Pに置き換え)によるパワー測定
R&S®Spectrum Rider FPHとR&S®NRP-Z81(現在はR&S®NRP18Pに置き換え)によるパワー測定
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パワーセンサの有無に関わらず正確な測定が可能
R&S®Spectrum Rider FPHはパワーメータとして使用可能で、パワーセンサなしでも0.3 dBというレベル測定確度を実現でき、地上局のフィーダーケーブルに対して正確なパワー測定を実行できます。R&S®NRPxxP パワーセンサと組み合わせれば、さらに確度が向上します。

フィールド用途に最適
R&S®Spectrum Rider FPHは、屋内環境でも屋外環境でも、フィールド用途とラボ用途の両方に適合するように設計されています。
ファンレスデザインなので、アナライザは静音動作します。また、ベントガード経由で埃や水分が侵入することもなく、クリーンで高い信頼性を実現できます。
バッテリーを途中で充電しなくても1日(8時間以上)フルに作業できます。小型かつ軽量で堅牢性も備えているため、容易に持ち運びできます。
R&S®Spectrum Rider FPHとそのアクセサリは、ソフトケースまたはハードケースに収納可能で、容易に持ち運びできます。