質問
EMC32で、アンテナを変更しながら複数のサブレンジで放射測定を実行したいと思います。テストでは、水平偏波と垂直偏波の結果用に別々のグラフィックスを自動的に作成しなければなりません。
各サブレンジは、1つの偏波だけで測定します。このような測定にEMC32を使用できますか？
EMC32-EBを使用して、水平偏波と垂直偏波の結果用に別々のグラフィックスを作成する方法
回答
これを行うには、対応する "Hardware Setup" を最初に定義する必要があります。新しい "Hardware Setup" を作成すると、デフォルトで、初期周波数タブが作成されます。"Device List" に "Hardware Setup" で使用される特定の種類のデバイスが1つしか含まれていない場合は、このデバイスが自動的に選択されます。"Add Subrange" ボタンをクリックして、新しいタブ（新しい周波数レンジ）を追加できます。"Modify Freqs" ボタンをクリックすると、現在のタブの周波数レンジを変更できます。周波数レンジは連続している必要があり、周波数ギャップは許容されません。"Device List" に、使用される特定の種類のデバイスが複数含まれている場合は（この質問のケースでは、複数のアンテナが "Device List" に存在するはずです）、"Hardware Setup" の構造の中で対応するアイコンをクリックするだけで各サブレンジを変更できます。
"Hardware Setup" ファイルは保存した後、EMIテスト・テンプレートに使用できます。ソフトウェアには必要な周波数レンジのレシーバ設定に関する情報が必要なので、テストを実行するにはこれを定義しなければなりません。これらの設定は、通常、テストが必要なEUTの規格に依存します。
水平偏波と垂直偏波に対してテストを実行して別々のグラフィックスを表示したい場合は、テスト・テンプレートの "Graphics" タブのチェックボックスでこの機能をオンにする必要があります。アクティブな測定アルゴリズムが、水平と垂直の結果に対して別々のグラフィックスを自動的に作成する場合は、スキャン／掃引の完了後に、測定トレースが現在のアンテナ偏波に対応するグラフィックスに自動的にマージされます。
このオプションはEMIスキャンでのみ使用可能で、EMC32-K10オプションでEMI自動テストを実行している場合には評価されないことに注意が必要です。
さらに、各サブレンジの開始で、"Notifiy User" というアクションをテスト・テンプレートに追加する必要があります。このアクションを追加すると、選択したイベントの発生後すぐに、ユーザにユーザ定義メッセージが通知されます。ユーザがこのウィンドウを閉じるまで、テストは一時停止します。これを使用して、特定のサブレンジを開始する時にインタラクティブに偏波を変更することができます。
この後、事前に定義したテスト・テンプレートに基づいた新しいEMIテストを開始することができます。"New Test" によって測定モードが有効になり、測定を開始するためのコントロール要素が自動的に表示されます。
ここで、"Interactive Device Control" によって偏波を必要な位置に変更できます。
次に、"Test Control" ツールバーを起動して、最初のサブレンジのスキャン／掃引を継続します。次のサブレンジが開始される時に、ユーザ定義メッセージの1つによってテストが一時停止します。
次のサブレンジの偏波を変更したい場合は、テストを停止して "Interactive Device Control" にアクセスすることができます。アンテナの変更が完了したら、次のサブレンジの終了に到達するまでスキャン／掃引を進められます。テスト終了まで、同じ方法を繰り返してください。テストが終了すると、EMC32は、"Electric Field Strenght - Horizontal" および "Electric Field Stenght - Vertical" にすべての必要なテスト結果をサブレンジごとに表示します。
